社会や業界、仕事の変化に関するスピードがかつてないほど速くなり、市場価値を高め続けるために求められるスキルが刻々と変化しています。そんな中で注目されているのが「リスキリング」です。
リスキリングとは、新しい時代に必要なスキルを身につけ、キャリアの選択肢を広げる学びのことです。経済産業省も「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」を推進し、多くの企業が社員のリスキリング支援制度を導入しています。
※関連ページ(外部リンク):リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(経済産業省)
リスキリングは転職や独立のためだけではなく、今の会社の中でチャンスをつかむためにも有効です。
本記事では、あなたのキャリアの選択肢を広げるリスキリングの実践方法を、すぐ始められる具体例とともに紹介します。
目次
1. リカレント教育とリスキリングの違い
2. 「リスキリング」による収入アップの簡易シミュレーター
3. リスキリングの3つの主要領域
4. 失敗しないリスキリングの始め方
5. まとめ:キャリアの選択肢を広げる「リスキリング」
記事公開日:2025年10月14日
最終更新日:2025年10月24日
リスキリングと似た言葉に「リカレント教育」がありますが、違いは以下の通りです。
リカレント教育:「社会に出た後も、必要に応じて学び直しを行うこと」(引用:文部科学省)です。つまり、生涯を通じた学びそのものを指します。
リスキリング:「新しい職務や変化に対応するために必要なスキルを獲得すること」(引用:経済産業省)です。より実務的で「仕事の変化に対応するための行動的な学び」を意味します。
リスキリングで新たなスキルを獲得し、キャリアアップすることでどの程度の収入アップを期待できるのかを簡易的にシミュレーションすることができます。どのような可能性が広がるかをイメージできるかと思いますので、ぜひご活用ください。
※本シミュレーターはプロトタイプ版となります。
リスキリングと一口にいっても、その中身は多岐にわたります。経済産業省や厚生労働省、企業の発表資料などには、DX対応・マネジメント・グローバル化・ウェルビーイングといったテーマが並びます。
本記事では、代表的なテーマとして以下の3つの領域に整理しています。
1. デジタルスキル(AI・DX・ノーコードなど)
2. マネジメントスキル(リーダーシップ・マネジメント・戦略思考など)
3. 語学スキル(英語、中国語など)
この分類は、政府や大企業のリスキリング支援策でもよく出てくる内容をもとに「実際にキャリアを動かす学び」として再整理したものです。
AI・データ・自動化など、あらゆる業界で求められる共通スキルで、日々最新情報がアップデートされています。
例えば、以下のようなツールを使いこなせるかどうかにより、できる業務やスキルの幅が大きく変わってきます。
AI・データ分析:Python/SQL/Tableau/AWS/Google Cloud/Azure/Open AI/Gemini、等々
IT関連資格:データサイエンティスト検定/G検定/ITパスポート/統計検定、等々
ノーコード開発:Studio/Wix/Google Form/サイボウズ/Zapier、等々
おすすめの講座・学習法
Udemy:AI・データサイエンス入門(動画教材が豊富)
Schoo:社会人のためのデジタル講座
Googleデジタルワークショップ:無料修了証つき
Progate:プログラミング基礎
NIKKEIリスキリング:業界別トレンドを無料で学べる
社内昇進・転職・部門異動など、キャリアの軸を広げたい人向けです。どのような事業においても求められる分野であると言えるでしょう。
座学と同時に実務的な経験もしながら体得できる領域でもあり「学びながら実践して体得していく」という姿勢が大事でしょう。今の業務に関連しそうなことから学び始めてみてはいかがでしょうか。
戦略思考:経営/ロジカルシンキング/フレームワーク、等々
マネジメント力:リーダーシップ/チームマネジメント、等々
会計・ファイナンス:簿記/財務三表/コスト管理/投資管理、等々
おすすめの講座・学習法
グロービス学び放題:実務直結のミニ講義形式
Udemy:ビジネス戦略・リーダーシップ講座
NIKKEIリスキリング:第一線の実務家による講義
Coursera(コーセラ):ハーバード・シカゴ大学MBA講義を受講できる
東京大学「UTokyo OCW」:東京大学の講義資料を無償で公開。AI・経済・心理、等々
JMOOC:国内大学のオンライン講座を受講できる
リスキリングの中でも、語学は特に汎用性の高いスキルであると言えるでしょう。英語を使えることで、社内のグローバル案件や外資系転職、海外出張等のチャンスが広がります。
ビジネス英語:会議・資料・交渉で使う表現/語彙力/文法
発音・スピーキング:実践中心の反復練習
おすすめの講座・学習法
Bizmates:ビジネス特化型オンライン英会話
DMM英会話:24時間いつでもレッスン可
NativeCamp:定額でレッスン受け放題
YouTube:Hapa英会話:実用的な英会話
①. 現状の自分の強みや課題を整理
自分の強みや課題、理想の働き方やありたい姿を整理して、必要なスキルを確認する、ということが大事です。この際に、Notionなどのメモツールや手帳等を利用すると、記録に残して、その後の学びの検証にも活かせるので良いでしょう。
参考リンク(外部サイト):あなたのニーズを叶えるAIワークスペース。| Notion (ノーション)
②. 小さく始める
例えば、1日15分の無料講座やYouTubeより無理なくスタートするなど、小さく始めて継続できるようにすると続きやすいです。
③. 続ける仕組みを作る
カレンダーや予定に「学びの時間」を固定して入れて、継続していけるようにする、ということも時間確保の上で良いでしょう。
「継続は力なり」で、続けていくことが「市場価値の積み上げ」につながる、と考えることが良いのではないでしょうか。
リスキリングは「学び続ける」ことさえできれば、何歳からでも遅くありません。
今日の15分が、明日のキャリアを変えていく、とも言うことができます。新しいスキルが身に付くことで、出来る仕事が増え、キャリアの選択肢が広がります。
自分の好きなことや興味のあること、ずっとやりたかったけどやっていなかったことなどから始めると良いでしょう。
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株式会社imakaraは2025年9月創業、大学発のスタートアップ・ベンチャー企業、先端技術を保有するディープテック企業の成長を、経営企画・マーケティングで支援しています。また、人生の選択肢を広げるWebアプリ「imakara」を開発しています。